![]() 先週開催致しました、第5回 医療材料マネジメント研究会シンポジウムで東日本税理士法人の代表社員長 隆が講師を務めさせて戴きました。 第5回 医療材料マネジメント研究会シンポジウム 聴講レポート 医療材料共同購入の現状と展望 〜共同購入の効果的な実現を目指して〜 1. シンポジウムの内容 ・日時:2010年12月18日(土) ・場所:東京女子医大病院 弥生記念講堂 ・主催:医療材料マネジメント研究会 ・プログラム内容および講演者 (1) 「材料共同購入と医療行政」 厚生労働省 医政局経済課 課長補佐 高山 研 氏 (2) 「日本医療流通改善研究会の取り組み」 特定非営利活動法人 日本医療流通改善研究会 長 隆 氏 (3) 「共同購入事業のメリットと展望」 日本文化厚生農業協同組合連合会(文化連) 理事 業務部 部長 木内健行 氏 (4) 「医療材料共同購入(共同価格交渉)の事例」 国家公務員共済組合連合会(KKR) 横須賀共済病院 物流管理室 課長 許山 茂 氏 2.「材料共同購入と医療行政」(厚生労働省) ・高山課長補佐は、「行政としては、共同購入について何らかの推進は現在行っていない。 共同購入については、業界の透明性の向上に役立つ方向で進展することを望む。」という見解を述べるにとどまった。 3.「共同購入事業のメリットと展望」(文化連) ・関東地区厚生連(14病院)における取組成果 同品種の比較検討による採用及び使用の見直しを行った結果、 → 1996〜97年度で、医療収入における医療材料費を2.91%ダウン 同種品(ディスポ電極、プラ手、ドレッシング材、メス対極版)のメーカー統一により44.1%削減 → 1998〜99年度で、同種品(マスク、キャップ)の統一により21.0%削減、衛生3品 のメーカー統一により23.4%削減 ・厚生連医療材料全国共同購入委員会 目的:医療材料等の購買事業を、同種商品の比較検討・採用品目の統一、全国的なスケールを背景とした価格折衝等により、良質で廉価な商品の共同購入を推進。 →プライベートブランド商品の開発も行う(年間予約購買方式) (事例) JAブランド プラスチック手袋:3,800万枚×▲2.6円=▲約1億円 ・預託在庫管理 銘柄の絞り込みと適性在庫の配置をコントロールし、価格引き下げ ・S総合病院 卸業者の立ち会いを中止 → PTCAバルーンの購入メーカー数を1年で半分に。 ・医療資材「厚生連共通マスター」 1988年から本格的に医療材料マスターの作成に着手 マスター件数:25万件、1400分類 参加病院:約80病院 共同購入参加病院の医療材料の日時データが、文化連事務局で集計され、材料分類マスターによって分析されベンチマークされる。 ・文化連では、現場で各種委員会を設け、あらゆる角度から医療材料の在り方を検討し、成果を上げている。他方、木内理事からは、同一本部を有する病院間でも、共同購入の調整(特にマスターの統一)は難しく、経営母体が違う病院間の共同購入は相当ハードルが高いのではないかとの感想があった。 4.「医療材料共同購入(共同価格交渉)の事例」(KKR) ・卸売業者の集約化による削減効果 取引業者 応札業者 削減率 眼内レンズ 3社 3社 ▲47% 人工血管 4社 4社 ▲ 6% ガイドワイヤー 3社 4社 ▲48% シース 3社 4社 ▲48% サイファーステント 3社 9社 ▲19% タクサスステント 3社 5社 ▲12% ・メーカーの集約化による削減効果 同一メーカー数 削減率 プラスチック手袋 3社 ▲50% ディスポマスク 2社 ▲60% 粘着性包帯 3社 ▲50% 吸引カテーテル 3社 ▲65% サージカルテープ 2社 ▲48% 手術用ガウン 3社 ▲56% 内視鏡下鉗子、剪刀 2社 ▲30% 吸収性縫合糸 4社 ▲30% 対極板 6社 ▲60% ステント 2社 ▲27% ・共同購入取引の推移 卸売業者数 メーカー数 入札対象品目数 平成18年度下期 8社 26社 1,190 平成19年度 27社 396社 4,738 平成20年度 33社 534社 24,816 平成21年度 30社 775社 26,260 ・年度別削減率 平成18年度 平成19年度 平成20年度 平成21年度 A病院 0% ▲9.9% ▲5.2% ▲2.4% B病院 0% ▲2.3% ▲4.7% ▲1.2% C病院 ▲5.0% ▲4.7% ▲6.7% ▲1.4% D病院 ▲11.0% ▲2.7% ▲2.6% ▲4.8% E病院 ▲7.9% ▲9.7% ▲7.8% ▲1.3% F病院 ▲5.2% ▲3.4% ▲5.5% ▲1.0% G病院 ▲10.6% ▲0.6% ▲4.6% ▲1.3% ・上記のように、KKRにおける共同購入の取り組みは、卸売業者の集約、メーカーの集約といった観点からのアプローチにとどまるが、これらの作業だけでも、相当な医療材料費削減の効果が出ることが分かる。 5.その他 ・シンポジウムのパネリストの一人である 医療経済研究機構 専務理事 岡部陽二氏から、米国では、文化連やKKRに似た性格を持つIHN(Integrated Healthcare Network)が、それ自体が共同購入の仕組みを持ち、なおかつGPOから医療材料を購入している、との指摘があった。 ・会場から質問に立った 財団法人流通システム開発センター 上級研究員 横田修治氏から、医療材料の共同購入機構においては、コード化がすべてを決すると言える。医療材料の統一商品コードとして、JANコードを使用したバーコードが導入されており、これを利用した「医療材料マスターデータベース」の構築が行われている、との発言があった。 |
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